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  • 執筆者の写真院長

テレビ取材

 先月初旬、弊院にテレビ局密着取材のO.A.があり、その反響で分院への問い合わせが増えております。

大変ありがたいです。

私の過去の闘病体験に共鳴していただいた内容を聴取できたり、鍼灸治療に対する望みを赤裸々に語られる方など、たくさんの新しい患者さんとの出逢いがありました。

 以前は、各枠の時間設定を長めに取り、患者さんの満足度向上、施術以外での余剰をつくることでお話の機会を作って顧客満足度を上げることを主眼に置いていた時期がありました。現在は、時間を精査し、余剰部分を削り、どちらかというと”施術が雄弁に語る”スタイルに移行しつつあります。余剰を削り出した結果、ナラティブに働きかけることが出来るようになったのです。

 *医療におけるナラティヴは、近年、「ナラティヴ ベースド メディシン(Narrative Based Medicine:NBM)」が重要視されています。これは「物語りと対話に基づく医療」という意味で、患者さんが語る経験や患者さんと医療者の対話を通して、患者さんの病いの経験や治療の意味に着目し、より個別性の高い医療を提供することを大切しています。*吉田みつ子 日本赤十字看護大学 准教授 ナース専科HP引用


 鍼灸治療の魅力と底力は、”患者さんをマイルドに包み込む手当ての強さ”にあると認識しております。

第一に重要なことは、「問診」です。現病歴や主訴に加え、来院の動機にも迫り、患者さん自身の”治したい気持ち”に傾聴します。先ほど、余剰を削ったと書きましたが、削った分むしろ問診時間を増幅し、背景把握と現状把握に努めています。

第二に「触診」、「施術」、「フィードバッグ」と続き、施術後に治療戦略の見直しを図り、次回に備えます。


今年で、臨床9年目に突入します。過去に患者さんから学ばせていただいたことがキャリアを着実に形成し、成長を促してくれます。この仕事のやりがいは、患者さんが病から健康を取り戻す過程と瞬間に立ち会えることに尽きます。

元患者から施術者になった今、「学びを怠らない勤勉で少しのユーモラスをはらんだ先生に診てもらいたい。」という自身が描く先生像を目指して、今月も切磋します。




哲学の本質は、真理を所有することではない。むしろ真理を探究することである。

カール・ヤスパース





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