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執筆者の写真院長

内省すること

患者さんによっては3診目に入り、身体の変化を感じ、鍼が馴染んできたという。


何をもって治療のゴールに定めるか、一番神経を使うところであるし用心する部分だ。


あるいは、いついつまでに治して欲しい。


といったオーダーにも対応していかなければならない。


その症状は様々で、悩みも然り。見立てと見極めが重要であると同時に、取穴部位が奏功しない可能性も否定できない。


『内省する→概念化→新しい状況に適用する→具体的な経験をする→内省する』


経験学習サイクル


端から内省イメージを持って現場に立つことはどうなのかと思うが、頭の片隅に常に置いておきたいのが本音だ。


 離島でも苦い経験がある。

鍼がある種マジック的な意味で引き合いに出せれたことがあった。

一回の治療で痛みが消沈するのだろうと大きな期待を寄せられていた。

結果、一回の診療でご満足いただけなかった。

以降、それが最初で最後。


....になりかけた。


時間は掛かったが、2診目から往診での診療にシフトした。

患者さんご自身のフィールドで安心感を与え、問診で傾聴した。

そこから浮かんできたものだけに集中して鍼を刺した。


結果、痛みは減弱し、快方へ向かった。


苦しい始まりであったが、諦めずに向きあい都度、内省をした。


独りよがりにならず、患者さんとの相互理解を深めることが重要だと学んだ。


つづく


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