• 院長

まじめに生き過ぎた代償

 月が変わり、この季節特有のわだかまりの除かれた風と匂いが肌に着地しはじめた。鴨川に漂うフィッシュが流れに拮抗し何を思うのかを想像していたら信号が点滅。交差点手前で大型タクシーが乗客をピックアップしに停車したので行き手が狭間れた。空を見上げた。陽射しの照りが一段と強いな。

 プロジェクトに注いだ2ヶ月余りだった。昨今、時間が惜しく恋しいなんて思ったことがなかったが、慕わしく思う時間だった。出逢いが良い方向へ身を結び、俗に言ういい波に乗った感じはある。今をやめずに、今をやめずにきたら、ここにいたし、笑っていられた。この先の静かな激戦区を無事に通過できれば良いのだが。

 手間を掛けない手軽さが持てはやされる中、実直に生薬と生薬を掛け合わせ、試行錯誤を繰り返して、ようやく完成まで漕ぎ付けた出雲漢方研究会生薬部門統括K。Kの配置する成分比率の半分は優しさで出来ている、のかもしれない。いずれにせよ、完成した暁には、彼らと杯を重ねたい。優しい味を確かめたい。


変わらず、まじめに生きようと思う。胸を張ってまじめに。

「まじめ過ぎるよ〜」「正直者は馬鹿をみるよ」「おいおいおい、まじめかっ」

でも、まじめって面白いよ。とある38歳と11ヶ月の男が云っていた、6月1日。


おっと、わた雲が西の空に浮かんできた。

あとそこもちゃんと見えてるよ。北北東。

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